「写真を見ると左右の肩の高さが違う」「背骨が横に曲がっていると言われた」「以前から側弯症があるけれど、最近腰の痛みも気になる」。こうした疑問を持つ大人の方へ、まずお伝えしたいことがあります。
側弯症(そくわんしょう)は、単なる姿勢の癖とは異なり、背骨が左右に曲がったりねじれたりする状態です。確かな診断や進行度の確認は、整形外科などで医師が行います。肩や骨盤の高さに左右差があるだけで側弯症と決まるわけではありませんし、整体や骨盤矯正で背骨の曲がりそのものを治せると考えることも適切ではありません。
こんにちは。むさし鍼灸整骨院 久留米院の院長・吉武です。この記事では、久留米市で側弯症や腰背部の痛みが気になる方に向けて、整形外科で確認すること、大人の側弯症と生活の困りごと、当院でご相談いただける範囲を整理します。
側弯症とは?姿勢が悪いだけの場合と何が違う?
背骨は正面から見ると基本的にまっすぐ並び、横から見ると緩やかなカーブがあります。側弯症では、背骨が正面から見て左右に曲がり、背骨自体のねじれを伴うこともあります。日本整形外科学会では、肩の高さ、肩甲骨の出っ張り、腰の左右差などが見た目の手掛かりになると説明しています。
ただし、写真で片側の肩が下がっていたり、荷物をいつも同じ側で持っていたりするだけでは、実際の脊柱側弯症かどうかは分かりません。姿勢の一時的な癖と、骨そのものの形や並びに関わる変化を区別するには医師による診察が必要です。
ご本人や家族が気づきやすい変化
服の左右の肩の位置が違って見える、肩甲骨の一方が目立つ、ウエストのくびれ方に差がある、前かがみになると背中の片側が少し盛り上がって見えるなどがあります。これらは受診を考える手掛かりですが、ひとつ当てはまるだけで病気と診断できるものではありません。
成長期の子どもや学生の方では、学校検診で指摘された場合に早めの整形外科受診が重要です。ここでは主に大人の側弯症について説明しますが、子どもについても「成長とともに自然に治る」と決めつけないでください。
大人の側弯症には、いくつかの経過があります
大人の側弯症は、大きく分けると若い頃からの側弯が続いている場合と、加齢に伴う背骨の変化などによって変形が目立ってくる場合があります。どちらも見た目の曲がり方だけで、原因や対応方法を決められるものではありません。
若い頃から側弯症と言われていた場合
思春期に見つかった側弯症が成人になっても残っていることがあります。成長が終わったあとも曲がりの程度によっては変化する場合があるため、過去の診断や画像がある方は受診時に伝えると役立ちます。ずっと症状がなかった方でも、腰や背中に新しい痛みが出たときは、その原因を改めて確認する必要があります。
大人になってから左右の傾きが気になった場合
年齢を重ねるにつれ、椎間板や背骨の関節の変化などによって、身体が前や横に傾きやすくなることがあります。国立健康危機管理研究機構の医療機関では、成人の脊柱変形において腰痛や立ちづらさ、歩行の支障が生じる場合があると説明しています。
立っているときの姿勢、疲れやすさ、歩ける距離、脚のしびれや痛みなどの症状は、側弯症そのもの以外の腰の病気が関係している場合もあります。「側弯症だから仕方ない」と我慢せず、変化を医師に伝えてください。
側弯症があると腰痛になる?痛みと背骨の曲がりの関係
側弯症がある方の中には腰や背中の痛みを感じる方がいますが、背骨の曲がりが見つかったことと、その曲がりが今の腰痛の唯一の原因であることは同じではありません。筋肉や関節への負担、加齢性の変化、神経に関わる病気などが同時に存在することもあります。
例えば、長く立つと腰がつらい、片側だけ背中が張る、朝と夕方で症状が違う、歩いていると脚がしびれるなどの違いを医師に伝えましょう。朝起きると腰が痛い場合や、歩くと脚がしびれる場合は、別の原因について検討することも大切です。
腰痛があるからといって無理に背骨をひねったり、強い圧で押したりすることは避けてください。急な痛みや神経症状がある方は、まず医療機関で原因を確認します。
側弯症はどうやって診断する?整形外科で確認すること
医師は肩・背中・腰の左右差や、前かがみになったときの背中の形、身体の動きなどを確認します。必要に応じて立った状態の脊柱全体のX線(レントゲン)画像を撮り、背骨の曲がりの程度を調べます。
画像で測る「コブ角(Cobb角)」は、背骨の弯曲の程度を角度で表す方法です。数字だけでは治療方針が決まらず、年齢、骨の成熟度、進行の速さ、痛みや神経症状などを総合して考えます。
| 確認したいこと | 主な相談先・役割 |
|---|---|
| 背骨が実際に曲がっているか | 整形外科で診察し、必要に応じ立位X線で確認 |
| 曲がりが進んでいるか | 過去と現在の診察・画像を比較して医師が判断 |
| 腰痛・脚のしびれの原因 | 整形外科で神経症状や腰の病気も評価 |
| 日常生活の負担や動作の相談 | 医師の方針に沿い、必要なリハビリや適切な専門職へ相談 |
腕や脚の力が入りにくい、足のしびれが強い、転びやすくなった、急に姿勢が変わってきたなどの症状があれば、放置せず整形外科を受診してください。排尿・排便が急にできなくなる、股の周囲の感覚が鈍い、両脚の力が低下するなどがあれば、緊急の医療評価が必要です。
側弯症の治療は年齢・程度・症状によって異なります
側弯症は「矯正を受ければ必ずまっすぐになる」という病気ではありません。日本整形外科学会によると、曲がりの程度や年齢などに応じて経過観察、装具、手術などが検討されます。成長期の側弯症では特に進行を抑えることが重要で、専門的な管理が必要です。
成人では、痛みへの対応、身体機能の維持、生活への支障に応じた医師の治療やリハビリ、場合によっては手術について検討することもあります。国立健康危機管理研究機構は、成人で症状が軽度から中等度の場合は保存的な対応で生活が改善することがあり、日常生活への支障が大きい場合には手術を検討すると説明しています。
装具や手術が必要かどうかは専門医の判断です。ご本人の生活や年齢、症状によって利点と負担が異なるため、疑問や不安があれば治療の目的と選択肢について医師から説明を受けましょう。
側弯症は整骨院の骨盤矯正・猫背矯正で治りますか?
整骨院での手技や骨盤矯正、猫背矯正によって、側弯症の骨の曲がりそのものが治ると保証することはできません。側弯症は医学的な診断と経過管理が必要な状態であり、整骨院の施術だけで整形外科の検査や治療に代えることはできません。
一方で、医師に診断されている方が、仕事や家事の動きで疲れやすい、腰や背中の張りがあるなど、生活上の困りごとについて相談先を探している場合はあります。当院では医師の診察状況を伺い、柔道整復師が対応できる範囲の身体の負担や日常動作について説明します。
「側弯症を矯正するために通う」という目的ではなく、現在の症状が何に関係しているかをまず医師と確認し、施術を行う必要性や安全性、負担と費用を整理したうえで考えます。慢性の姿勢の悩みが柔道整復の健康保険の対象になるとは限りません。
大人の側弯症で日常生活にできる工夫
医師から運動を許可されている方であれば、同じ姿勢を長く続けず、無理のない範囲で身体を動かしたり、作業中の休憩を確保したりすることを考えられます。痛みが増える動きは避け、強い自己流ストレッチや矯正はしないようにしましょう。
買い物で荷物が重い、キッチンで立ちっぱなしになる、長く歩くと身体が傾いてくるなど、困っている場面をメモしておくと、医師やリハビリ担当者にも伝わりやすくなります。反り腰の記事は姿勢全般の悩みを扱っていますが、側弯症の診断や治療とは区別してご覧ください。
姿勢の左右差が気になるお子さまについては、学校検診の結果などを持参して整形外科へ相談することを優先してください。成長中の側弯症では、専門的な経過確認が重要になるためです。
久留米市で側弯症と腰痛の相談先を探している方へ
むさし鍼灸整骨院 久留米院は福岡県久留米市国分町1168-9にあります。側弯症の疑いがある方、整形外科で側弯症と診断されていて腰の張りが気になる方には、まず医学的な診断と治療方針を確認していただくことを大切にしています。
そのうえで、日常生活や仕事中の身体の負担について相談したい場合は、医師の指示や症状を踏まえて当院の対応可能な範囲をご案内します。曲がった背骨を治すという約束ではなく、身体と生活の困りごとを整理する相談としてお考えください。施術メニューはこちらからご確認いただけます。
よくある質問
大人になってから側弯症が見つかることはありますか?
はい。若い頃からの側弯症に大人になって気づく場合や、加齢に伴う背骨の変化によって曲がりが目立つ場合があります。原因と程度の確認には整形外科での診察が必要です。
肩や骨盤の高さが左右で違うと側弯症ですか?
それだけでは判断できません。姿勢の癖や筋肉の緊張などでも見た目に左右差が出る場合があります。側弯症が気になるときは整形外科で確認しましょう。
側弯症の人は運動をしてはいけませんか?
一律に運動を禁止する必要があるとは限りません。ただし、曲がりの程度、年齢、痛み、神経症状によって適した運動は異なります。担当医やリハビリ担当者に確認してから行ってください。
側弯症で腰が痛いとき、整骨院へ相談できますか?
生活動作や身体の負担について相談できますが、背骨の曲がりを治すための施術ではありません。まず整形外科で原因を確認し、医師の治療方針と安全性を踏まえて施術の可否を考えます。
まとめ|側弯症はまず診断を、腰の負担は適切な相談先へ
大人の側弯症には若い頃からのものと、加齢などに伴うものがあります。肩や腰の高さに左右差があるからといって自己判断せず、整形外科で診察を受けることが基本です。背骨の曲がりの治療と、生活上の腰や背中の負担への相談は、分けて考えることが大切です。
久留米市で側弯症に関する不安がある方は、まず医学的な診断と経過管理について相談し、その後必要に応じて身体の使い方や生活動作のこともご相談ください。
参考資料
- 日本整形外科学会「側弯症」:見た目の変化、診断、治療方針。
- 国立健康危機管理研究機構「脊柱変形・側弯症・後弯症」:成人の側弯症と治療。
- 済生会「脊柱側弯症」:診断、成長期の装具と手術。
- 日本整形外科学会「腰痛」:受診を要する症状。






